耐震診断のポイント

4月も末になり新年度の耐震診断助成制度も動き出しました。
気候も良くなってきたので、診断、補強工事とも増えてきます。
少しでも多くのお宅で耐震診断、補強工事をお勧めしますが、ぜひ公共機関の助成制度を利用するとか、そういう診断を多く手がけている建築士にに依頼するなど信用の置ける診断を受けるようにお気をつけください。
残念ながら建築士の診断でも床下や屋根裏にに入らないで済ましている診断の話をお客様から聞くことがたまにあります。
耐震性能といえば「筋かい」を考えられる方が多いと思いますが、もちろん筋かいや壁に使われている材質は診断の上で重要なポイントですが、それを有効に働かせるために、柱と土台、柱と梁の接合部の強さが非常に重要です。
ところが昔かたぎの大工さんでも筋かいには注意をしても柱の接合部には無頓着な面があり、比較的安全といわれている昭和56年以降の住宅でも筋かいはしっかり付いているのに柱の接合が悪いために診断をすると「倒壊の危険有り」となってしまうケースが多くあります。
この柱の接合部だけでなく筋かいの有無も壁や天井を壊さない限り普通は見えません。これを確認するには床下や屋根裏になります、それも覗くだけでは断熱材などに邪魔されて見えませんので、入り込んで壁際まで移動して確認することが不可欠です。これでも完全に確認することは難しいのですが、その住宅の施工の傾向は分かります。

ぜひ、埃だらけの屋根裏に入り込み、床下の土の上を匍匐前進で調査することを厭わない建築士、診断士を見つけて依頼してください。

おざなりな調査だけで、とにかく補強工事の契約をしたがる業者はもってのほかです。
お気をつけください。