腐れ、白蟻は耐震性能の大敵です。
新年度が始まりました。
各行政庁でも今年度予算による耐震診断や耐震補強の受付が始まりました。
早速、受付開始を待っていた2物件の申請書を提出し終わりました。
今年度から耐震診断の基準が少し変わりましたので、また新しい気持ちで取り組みたいと思います。
耐震診断にも大まかに一般診断と精密診断の2種類が有ります。一般診断は原則的に非破壊で行いますが、精密診断では状況に応じて壁や、床、天井などを部分的に開口して傷み具合、柱と梁又は土台との接合方法、壁材の留め方(釘の種類、本数など)などを調べます。それでもなかなか全体の状況を確実に把握するのは難しいものです。
特に調査しにくいのが浴室の壁と外壁の壁です。
診断は床下や屋根裏にももぐって調べますが、浴室(ユニットバス以外)には床下がありません。床下から浴室の外側の状況は有る程度分かりますが、水の浸透などで一番心配な内側は見たり触ったり出来ません。外壁も内側は見られますが、外側は外壁のモルタルなどを剥がさないと見ることが出来ません。
お住まいになっているお宅の浴室を部分であれ、解体したり、雨の当たる外壁をあけることはなかなか出来ないものです。
ところが、この2箇所は白蟻や腐れといった被害の多いところでもあります。
リフォーム工事や耐震補強工事を行う際にはぜひこの部分の調査も併せてしていただけたらと思います。
特に浴室のタイルに大きなひび割れが有る場合や、入口の敷居の上にまでタイルが張って有る場合、外壁にはっきりしたひび割れが目立つ場合などは要注意です。
診断時に細かいヒビが集中してイ的になった部分です、あけてみたら外側2面が腐っていて柱は3角形になっていました。よく3.11の地震に耐えたものです。
ガレージの柱です。基礎の部分が 浴室の土台は腐ってほとんど無くなって
湿っていたのであけてみました。 います。これでも外見では分かりません。
内部ははびっしょり濡れていて
、無数の白蟻が元気に活動中でした。
築30年以上の建物はぜひ調査をして見ましょう。
いろいろなことが分かります。タイル張りの浴室は傷んでいると思ったほうがよさそうです。