白馬村で震度5強
22日の夜に長野市周辺でマグニチュード6.7の地震がありました。
白馬村で27棟の家屋が全壊という被害が出ています。ほかの地域では全壊が4棟ということで白馬村の被害が際立っています。
震度5強でこの被害はどうなのかなと思います。周期1~2秒の「キラーパルス」も無かったようなのですが、1階がつぶれて2階がその上に乗っかっているようなつぶれ方が多いようです。
今回の地震は「静岡-糸魚川構造線」という北米プレートとユーラシアプレートが押し合いをしている場所で発生しています。私が子供のときに見た「黒部の太陽」という黒部ダム建設の映画(石原裕次郎主演)でトンネル掘削が大破砕帯に阻まれ、大量の出水に立ち向かう姿にわくわくしたものですが、こういう地質の震源震度5kmという浅い位置での発生で、白馬村には多くの断層が現れているようですし、地下水位がこの地域ではかなり浅いこともあり、場所によっては震度5強をかなり上回るゆれが発生したのではないかと考えられています。やはり、建物自体の耐震強度を上げることももちろんですが、家を建てるときには地盤にも充分な関心を持つことが必要ですね。
今回は住宅密集地でないことと、住民同士の絆が強く、死者が一人も出なかったのは不幸中の幸いでしたが、都市部でこういった地震に見舞われたら大きな被害になっていたかと思います。
昨今、建物の耐震化への関心もだいぶ薄れてきたようですが、再度お住まいの点検に心がけましょう。