耐震改修工事が完了しました
杉並区の耐震改修工事が完了しました。
今回の工事は他の方の耐震診断を受けての補強工事だったこともあり、工事に入ってからの変更が多く、苦労しました。
耐震改修工事には多少の変更はつき物なのですが、今回はあるべき柱が無い(半柱になっている)とか、壁の下に基礎が無いとかということが何箇所かあり対応に追われました。
予想外の場所に梁の継ぎ手があり、梁の断面寸法も大きく違うので接続部に補強金物を取り付け、添え梁で断面寸法を合わせます。
補強する部分の土台はアンカーボルトでしっかりと基礎に留め付けます。
補強する壁の下に基礎の無い場合は鉄筋コンクリートの基礎を新設します。
壁の補強に併せて、柱の引き抜き力を計算し、大きな力の掛かる柱には計算値に適合するホールダウン金物を取り付けます。
昔の建物は基礎に鉄筋が入っていないため、ホールダウン金物を付ける場合は基礎も補強します。既存の基礎に新規の鉄筋コンクリート基礎を添えます。
その他、工事中に発見された不具合個所も改修します。
和室床下の「束」が浮いていたため、鋼製束にて補強。
今回の工事は杉並区の助成金を利用しての工事だあったため、変更の都度工事の段取りだけでなく区への変更申請手続きのため変更部分の工事をストップせざるを得ず、苦労したところです。
ともあれ酷暑のなか、各職人さんたちのご苦労の結果無事完了し、本日、区の完了検査にも合格しホッとしたところです。