雨漏り注意

今週は外壁の補修工事をいたしました。
2年前に耐震補強工事をさせて頂いたお客様より連絡があり、外壁のモルタルが膨らんで割れてきているので見てほしいとの事で伺いましたが、玄関横のモルタルの外壁が小山のように持ち上がって割れています。
外壁をたたいたりして調べると、電気メータの下の部分のみ、膨らんでいない部分も浮いているような感触です。
電気メーターの裏から電線が室内に入っていますので、その辺りからの漏水と思われお客様にお話ししたところ、「そう言えば、時々玄関の床タイルが時々濡れていて不思議に思っていた」とのこと。

早速電気メーターを外して裏側を確認したところ、真裏に10センチ角ほどの開口がすっぽり開いています。電線を出すためのBOXが付いているのですが、何の処置もせずにメーターで目隠しにしているだけでした。
外壁を解体すると、

下地の合板も筋かいもクサッテボロボロです。
相当長期間雨水が入っていたものと思われます。

土台は防腐土台が使われていて、大きなダメージが無かったことと、この部分が構造的には重要な場所ではなかったことが不幸中の幸いということでしょうか。

早速、傷んだ材を取替え、電線の入り口も何重にも止水処置をし、復旧しました。

屋根に比べると外壁からの漏水には余り気を使わない場合が多いですが、屋根からの漏水は分かりやすいのに比べ、外壁からの漏水は壁の中に入って気が付かないことも多く、見過ごされていることも多いのが現状です。耐震診断時にも、外壁にクラックの多いお宅で、ひどい場合通し柱がほとんど無くなっていたケースもあります。

今回は腐りだけでしたが、壁の中が濡れた状態になっていると、シロアリの大好きな条件がそろってしまいます。

シロアリにやられると被害はあっという間に拡がってしまいます。

時々はお宅の周囲を一回りして見て、水の入りそうなところが無いか、湿気のこもりそうな場所は無いか気をつけてみることや、室内で原因不明の湿り気を感じることは無いか注意して見てください。