なんでガラスに網が入っている?

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営業の長田です。2月といえば一年で一番寒い季節ですが、今年は暖かい日が続きます。やはり暖冬なんですね。
ところで今回は『網入りガラス』のお話です。
皆さんの家の窓ガラスをよく見てください。ガラスの中にワイヤーが入っているガラスはありませんか?
これは網入りガラスと呼ばれていて、斜めに入っていると『ヒシワイヤ』。縦横に入っていると『クロスワイヤ』と呼ばれています。
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これを使用する窓は建築基準法で決まっていて、防火地域・準防火地域の延焼の恐れのある部分に使われます。
延焼の恐れのある部分とは、隣の建物から火災を受ける可能性が高い部分で1階については隣地境界線または道路中心線から3mの部分を指します。2階以上はこの距離が5mとなります。
建築基準法上ではこの範囲に窓がある時は、防火設備の仕様としなければなりません。
普通ガラスですと火災の熱で割れてしまい、ここから炎が入り類焼してしまうため火災に強いガラスが要求されます。
これが『網入りガラス』です。このガラスは中のワイヤーでガラスを支えているため破片が飛び散らず穴が開きにくいという特徴がありますので、炎の侵入や燃え広がりを防止し火災被害の拡大を食い止めることができます。
しかし網入りガラスの最大の欠点としてはワイヤーが入っているため、視界が遮られうっとうしいことですね。
またガラスが劣化すると、しばしば見られる「熱割れ」または「錆割れ」でガラスが割れてしまうことです。
現在では網が無い防火ガラスというものが各メーカーから発売されており、防火地域や準防火地域においても使用することができます。金額的にはちょっと値が張りますがすっきりして良いですよ。